ねえ、せんせい。おれにあわせてあるかないで、いいンですよ。

どうしてと問うときり丸は一瞬、先程すれ違った親子を見た。それでもう分かった。
だって親子だと思われたら、せんせいによめさん、こなくなっちゃうから。
にへら、といつもの笑顔でそう言うこの子は、ああなんて優しい子供なんだろう。

きり丸。はい。手を繋ぐぞ。へ。肩車の方がいいか。いや。おんぶでもいいぞ。 えええ。抱っこもいいな。いやですよ。じゃあ手だな。……。ほら。はい。



『並んで』
08/11/23