嗚呼、一人だなあ、と思った。思考も視界もぼんやりとしている。
嗚呼、独りだなあ、と、思う。

薄い夢から覚めた。
目を開いて胸元を見ると、少し早めの呼吸をして眠る子どもの姿があった。
知っている。一人にも独りにも慣れた自分の、唯一の弱さを、知っている。

子どもの髪を梳いて、頬を撫でて、抱き寄せて、知らないふりをした。
もうじきに朝がくる。



『夢の場所』
09/1/7