Your little light -あなたの光-



ホランドはいま、オレには分からない理由で、怒っている。
肩を怒らせて、眉間にシワを寄せて、何も喋らない。
ちびっ子3人が遠くからそんなホランドを隠れながら見ている。
オレは、怒っているホランドとそれを覗き見るちびっこ3人の両方を見ていた。


ホランドの怒りは子供たちが関係しているのだろうか。
分からない。きっと、オレには何の関係もなくて、オレには解らなくていいことなんだ。


怒っているホランドは、恐い。
全身でその怒りを示しているから、眺めているだけで、威圧される。
静かに、けれどマグマのような怒りが、彼の腹の底で叫んでいる。
そんな彼は、とても恐い。


哀しんでいるわけではない。彼は何かに対して酷く怒っているのだ。
しかし怒っているいまのホランドは、とても、悲しそうに見える。
顔はとても恐ろしい鬼とそっくりなのに。
どうして、こんなにも悲しそうに見えるのだろう。


不意に、とても強く抱きしめたくなった。
後ろからぎゅっと、かき抱きたい。
そうしたらホランドはどんな顔をするだろう。
目を丸めて、ビックリするかな。
それは想像してみるだけでとてもおかしかった。


怒っている彼に背を向けて、ちびっ子3人と遊ぶ。
3人はまだホランドを気にしてチラチラと振り返り見つめていたが、玩具のピアノを弾いてやるとすぐさま表情を変えた。
弾きながら、歌う。

「キーラーキーラーひーかーるー、おーそーらーのーほーしーよー」


子供達が遊びたがっているから、彼の怒りが早く治まればいい。

ド ド ソ ソ ラ ラ ソ ファ ファ ミ ミ レ レ ド 


それよりも、何よりオレが早くホランドと話がしたいから、ちょっとでもいいから、これを聞いて彼の気持ちが和んでくれれば良いと思った。






END




遠回しに慰めるドギ。キラキラ星の歌って聞いてると落ち着きませんか。