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こいつはいつか俺の目の前からトンと軽く地面を蹴って空へ飛んでいくのだろう。 それは俺個人の勝手な想像に過ぎないのだが、何故だか強くそう思う。 現に今も、椅子に座って窓から校庭を見つめる横顔ときたら、 今にも、何でもない事のように当然のように平然と空に消えてしまいそうじゃないか。 もし本当にそうなったら、古泉がそれをしたら、俺は寂しいと感じるだろうか。 何が面白いのか校庭をじっと見ていた古泉が、汗だくな俺を振り返って、 汗一つかいていない涼しげな顔で笑った。いつもと同じ、作り物のような綺麗な笑みだった。 どこへもいきませんよ、いまはまだ。 そんな言葉が古泉らしき声で頭の中に広がった……気がした。 きっと全部、暑さのせいだ。 こんな下らない事を考えてしまうのも、頭が回らないのも、 何故か一人だけ涼しげなあいつを羨ましいと思うのも、何もかも、 今日がとても蒸し暑い日のせいだ。 「……古泉」 「はい、なんでしょう」 そうして俺はいつもの一言をあいつに言い放つ。 「気持ち悪い」 『かげろう』 こいつらは受け攻め関係なくこんな感じの日々を繰り返してるといい。 このキョンは古泉のこと好きすぎ。自分が寂しいと思うかどうか考えてる時点でもうキョンの負けだよ。別人28号です。 |