「申し訳ないが、いや実は申し訳ないなんてことはこれっぽっちも思ってはいないんだが、まぁその、なんだ。 諦めてなんてやらんぞ」

掴まれた手に、彼の掌の汗を感じる。
目があっているのに、どうしてだ、彼がどこまでも遠くを見ている気がする。 嘘だ。僕の中のどこまでも奥深くを見つめ、そして、言っているように感じられる。 これが嘘なら、嘘だったなら、どれだけ――

「諦めてなんて、やらんからな」

もう一度そう言ってゆるりと解放された、手。
僕を射抜いて、捕らえて逃さない、彼の強い瞳。



『愛してあいしてアイシテ』
この二人は本当に、不器用に相知あって、愛し合ってほしいと思う。